浦野理一はご承知の通り、松竹大船撮影所で制作された小津安二郎監督の映画の中で、女優さんたちの着物を一手に担われていた鎌倉の染織家として高名な方ですね。その浦野先生の紬を用いた色紙掛けです。ざんぐりと温かみのある節の立った紬のお裂地が、上下と中廻しに惜しみ無く使われ、色紙を引き立ててくれます。幅約32.5センチ(軸先込み37センチ)、長さ約114.5センチですので、写真のように床の間はもちろん、玄関やリビングのキャビネットの上でも素敵に映えることと存じます。軸先は侘びた雰囲気の胡麻竹となっています。浦野さんでお着物を仕立てますと、余り裂で作って下さった時期があったとのことで、親族が保管しておりました。工房は閉じられてしまいましたので、お召し物はもちろんですが、このようなお品も希少価値があります。表の生地も裏面の和紙も劣化は見られず、結び緒の金具に多少の経年変化が見られる程度です。色紙は撮影用のご参考です。共箱もございませんので、ご承知おき下さいませ。丁寧に梱包してお送りさせて頂きます。名古屋帯、小紋、型染め、鬼しぼちりめん